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1 電磁的記録について
電磁的記録とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。
可搬型媒体とは、電子計算機の主記憶装置(中央処理装置が必要とするデータ、プログラム、制御情報その他の情報を格納する記憶装置)以外の記憶装置において情報を格納し、かつ、当該記憶装置から取り外すことができる記憶媒体をいい、フロッピィディスク、光磁気ディスク、磁気テープカートリッジなどがこれに当たる。
なお、電磁的記録に関し、電子計算機情報(プログラム及びデータ)の取扱いについては、防防調第3501号(10.6.24)「秘密電子計算機情報の保全及び注意電子計算機情報の取扱い要綱について」及び陸幕調第377号(10.12.1)「秘密電子計算機情報の保全及び注意電子計算機情報の細部取扱い要領について」の定めるところによる。
2 関係職員
(1) 関係職員について
関係職員とは、当該秘密の内容に積極的に関与し得る資格のある者の総称である。したがって、秘密の内容を知り得る状態にあってもその内容に関与する資格の与えられていない者、すなわち秘密の文書等の出納、員数検査、記録等を行う保全責任者の補助者、浄書、タイプ、印刷、製本、運搬等を行う者及び電話交換手等は関係職員には含まれない。しかしながら、これらの者は秘密の内容を知り得る機会が多いので、管理者等がこれらの業務を行う者を指定する場合は、部隊保全上の適格性の確認された特定の者に行わせるとともに、取り扱い得る秘密の秘密区分、業務内容、取扱場所等を明示しておく必要がある(秘密保全に関する達(陸上自衛隊達第41―2号)。以下「達」という。第4条第2項)。
(2) 管理者等について
ア 秘密保全に関する訓令(昭和33防衛庁訓令第102号。以下「訓令」という。)及び達の基本的な考え方は、指定秘密主義であり、秘密に指定することによって形式的要件を備え、これによって秘密の保全を全うしようとするものである。したがって、秘密の内容とこれに対する秘密区分が的確に合致することが必要であり、秘密に指定する際の判断の適否がすべての秘密保全手続の根本をなすものである。
イ 秘密区分の指定された文書又は図画についても、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「情報公開法」という。)に基づく開示請求がなされた場合において、情報公開法で定める不開示情報が記録されていないと判断されるときは、開示を決定することとなる(当然に秘密区分の指定の解除を要することとなる)ため、少なくとも製作する時点において当該不開示情報を含まないことが明らかな文書又は図画を慣例的に秘密に指定するようなことがないよう留意する必要がある。
ウ 管理者等は、秘密区分を指定するに当たって、その秘密区分が内容に適合したものであるかどうかを十分検討しなければならない。また、その製作数、配布先、条件、外部に制作を委託する場合は委託の可否及び委託先の保全適格性の調査状況など、その各々について十分審査した上でこれらの承認又は許可を行うものとする。
エ 訓令第5条の秘密区分の基準は抽象的包括的で、これにより管理者等ごとに秘密区分を指定するときは不均衡が生じやすいので、これを更に具体化した秘密区分の指定基準を別に定め、陸上自衛隊全般における秘密区分の指定の統一を図ることとする。
(3) 取扱者について
ア 訓令第2条第3項第3号に掲げる「起案、運用、調査研究等」には、秘密の装備品等の操作及び整備を含む。
イ 達第4条第1項に定める「書面指定」の趣旨は、取扱者に対して、その取り扱い得る秘密の範囲を明示し確認させようとするもので、書面の形式はいずれでもよいが、具体的に示し疑義のないようにしておくことが重要である。
(4) 保全責任者について
ア 保全責任者は、訓令及び達に指定されている職務のほか、おおむね次に掲げる職務を行うものとする。
(ア) 当該保全責任者の職務上の上級者又はその下にある職員に対し、秘密が訓令及び達の規定にのっとり処理されるよう必要な助言又は指導を行うこと。
(イ) 当該保全責任者の職務上の上級者である管理者の管理に係る秘密の漏えい及び探知を防止するため、次に例示する具体的措置等を講ずること。
a 秘密が取り扱われている場所への部外者の出入監視、訓令第21条の掲示がなされた場合における掲示及び保全措置の確認
b 秘密の文書等が、監視されることなく机上に放置されていることなどに対する注意並びに秘密が保管されている容器又は室の施錠の確認、特に退庁時における再確認
c 課業時間外勤務時の保全対策、特に事務処理を行う場合は複数の者で行うよう努めること等
d 秘密の文書等の浄書、印刷、製本、複写、破棄等の監督、統制の確行、特に使用済み原紙等の処理確認
イ 保全責任者は、秘密保全上のかなめとなる重要な職務を行うものであり、また秘密保全に関し管理者を補佐し隊員を指導監督する立場にあるので、管理者の職務上の直近下位の幹部自衛官等を指定することにしている(達第5条第1項)。
ウ 保全責任者の数は、秘密保全上の見地からは1名であることが望ましいが、業務等の状況により秘密の文書等の保管単位を複数にする必要がある場合には、複数の保全責任者を設けることを妨げるものではない(達第5条第2項)。
エ 保全責任者の補助者は、保全責任者の補助を行う者であり、保全責任者の監督の下にその職務の一部、例えば接受及びこれに伴う事務を行うものである。ただし、補助者はその地位、性格上秘密の内容に積極的に関与する事務を行うことは許されない。
(5) 総括保全責任者について
ア 複数の保全責任者を設けた場合、秘密の文書等の保管については相互の責任区分を明らかにすることができるが、保全施策、保全指導等を各別に分担させることは統一性の保持の面から不適当な場合が多い。このため、管理者等は、複数の保全責任者を設けた場合は、総括保全責任者を設けて総括業務を行わせ、保全施策、保全指導面の統一を図るとともに、この面において間げきを生じないようにしなければならない(達第6条第1項)。
イ 管理者等は、総括保全責任者を設けた場合には、訓令第4条第3項の規定を準用し、総括保全責任者の補助者を指定することができる。
3 秘密区分の指定等
(1) 秘密区分の指定について
ア 秘密区分の指定は、次の区分により行うのが適当である。
(ア) 秘密の知識
個々の知識ごとに明確に区分の上指定する。この場合は、指定に伴う登録等の手続を必要としない。
(イ) 秘密の文書及び図画
形態上独立しているものごと(図画がケース、封筒等に収納されている場合は容器ごとでもよい。)に指定する。したがって、機能的に同一であるべき文書又は図画が分冊等分離した状態にある場合は、それぞれについて秘密区分を指定する。
(ウ) 秘密の物件
独立して取り扱われる最小の単位の物件ごとに指定する。したがって、部品、組部品等であっても独立して取り扱われる場合は、当該部品等ごとに秘密区分を指定する。
イ 秘密文書の件名は、簡潔な標題を付け、秘密の事項を含まないものとし、秘密区分を指定しない。ただし、やむを得ず秘密の事項を含む件名をつけた場合は、秘に指定するものとする。
ウ 文書等に対する秘密区分の指定は、文書等が製作された後に行うのが原則で、訓令第10条第4項の規定による事前指定は、達第8条第3項に示す場合のほか、特に必要とする場合についてのみ行うものである。
事前指定は、定例的な文書等のみならず、特定の文書等についても行うことができるが、抽象的又は包括的な指定は解釈に誤りをきたすおそれがあるので、なるべく個々の文書等名を明示して指定するのが望ましい。
事前指定が行われた場合、文書等はそれが完成された時点において秘密の文書等となるのであって、製作過程においては指定前の文書等として達第9条の規定により保全することとなる。
エ 秘密の文書又は図画を複製し、又は同一仕様の物件を製作したときは、同一の秘密区分が指定されることが自明のことであるので、当該秘密区分が指定されたものとして登録等の手続を実施する。
(2) 秘密区分指定時における条件の付与について
ア 秘密区分を指定する場合には、当該秘密文書等の保管の明確化を図るために、保存期間、破棄又は解除すべき日を明示することとなった(訓令第11条、達第10条)。したがって、その時期が不明確となる「用済後破棄」「年 月 日までに破棄」等の条件は用いてはならない。
ただし、回収の条件の付与に当たっては、達別紙第3に示す破棄及び解除の例に準じて行うほか「 年 月 日までに返却」と表示することができる。
なお、当該秘密の物件について、保管する部隊等において、指定期日に破棄できない場合には、破棄条件として示されている破棄日の前後の合理的な期間(2週間程度)内に破棄することは差し支えない。しかし、文書又は図画については、保存期間の満了前の破棄は許されないため、満了後の合理的な期間(4週間程度)内に破棄するものとする。
イ 秘の物件のうち破棄、解除又は回収の条件(期日)前に、当該文書等が不用となり、かつ、引き続き保管することが保全上適当でないと認めたときは、当該秘密区分を指定した者若しくは当該文書等を送達した者又はそれらの職務上の上級者と協議の上又は承認を得、当該秘の文書等を破棄し、又は返却することができる。
ウ 達第34条に規定する備付簿冊の表紙に表示する保存期間についての条件は、簿冊作成時から起算した保存期間とし、必要により延長の措置をとるものとする。
エ 文書又は図画に係る保存期間の満了に際しては、当該保存期間の延長の指示がない限り延期することなく、秘に係るものについては破棄し、機密又は極秘に係るものについては返却するものとする。
オ 保存期間、破棄、解除又は回収の期日を明示することは、送達先に当該期日にその実行を要求することであるから、これらの条件を付与する場合には、送達先における保管すべき期間の適否及び事務処理等を勘案して適切な期日を指定することが必要である。
カ 原議書については、内容上の記録保存の必要性と保全上の適否を勘案して、陸上自衛隊文書取扱規則(陸上自衛隊達第32―13号。以下「文書規則」という。)に定める保存期間を適切に指定することが必要である。
(3) 秘密区分指定前の文書等の保全について
ア 訓令及び達においていう「秘密」とは、「機密」「極秘」又は「秘」のいずれかの区分に指定されたものをいい、内容的には秘密であってもいまだ秘密区分の指定されていないものは形式上はこの訓令及び達に規定する秘密には含まれない(指定秘密主義)。
「秘密区分指定前の文書等」とは、秘密として指定されたものではないが、実質的に秘密の内容を含み、将来は訓令第5条に規定する秘密区分のいずれかに指定される予定のものであり、取扱い上は作業段階という過渡的なものである。
しかしながら、これらのものは、指定されていないからといってその保全の重要性を減ずるものではないのであって、指定されたものと同様その保全に万全を期する必要がある(訓令第47条、達第9条)。
イ 秘密区分の指定が予想される文書等を秘密区分指定前に製作し、複製し、送達又は受領した場合には、管理者は、部数、接受、保管、送達先、返却、貸出し及び破棄等の状況が明らかになるように専用の簿冊(様式は適宜)に記録しておくものとする。
ウ 秘密区分指定前の文書等には、原則として赤色調の色で、文書又は図画については第1面右上部に、物件については適宜の場所に、「指定前秘密」の標記の表示を行った後、その下側に予想される秘密区分に応じて訓令別記第1号様式の標記に準じた表示を行うものとする。
(4) 秘密区分の変更等について
ア 秘密区分の変更等の通知を受けた管理者等は、速やかに所要の措置を講ずるとともに、当該秘密を更に他に送達、伝達している場合には、これを更に送達・伝達先の管理者等に通知する必要がある(訓令第19条)。
イ 秘密文書等の秘密区分の適否については、達第8条第4項により管理者が検査することとされているが、保全責任者(総括保全責任者)は、秘密区分の変更及び解除について検討し、これらを必要と認めた場合は速やかに管理者に意見を具申するものとする。
(5) 標記の表示について
ア 秘密区分の標記の表示は、表紙等及び各ページに行うこととされているが、紙質が透明な場合で一方の面への表示により他面からも十分認識できる場合は、裏表紙を除き一方の面への表示をもって両面に表示したものとみなして差し支えない。
また、表紙等以外でページ番号の表示のない空白の紙面は、達第11条第2項にいう「各ページ」には含まれない。
イ 達第11条第4項に定める「秘密区分の注記」の趣旨は、秘密の文書又は図画のページ内に含まれる秘密の部分とこれに対する秘密区分を的確に合致させ、秘密区分の異なる部分及び秘密区分のない部分を明らかにすることにある。したがって管理者等は、秘密区分を指定するにあたっては、そのページ内に含まれる秘密の部分が達第11条第4項に定める文書又は図画の一部が秘密である場合又は各部分の秘密区分が異なる場合に該当するか否かについて十分に検討し、該当する場合でやむを得ず別冊としない場合には、秘密区分の注記を的確に行わなければならない。
なお、「秘密区分の注記」については、達別紙第4によるほか、更に文書又は図画の部分ごとに秘密区分等を付する場合の要領を例示すれば、別紙第1のとおりである。
ウ 秘密文書の「秘密区分の注記」の一部が達第8条第3項に定める部分開示に該当した場合、当該部分の「秘密区分の注記」を削除するとともに、配布先に対し、「秘密区分の注記」の変更の通知等の措置をとるものとする。
(6) 登録及び登録番号等の表示について
秘密の文書等の登録及び登録番号等の表示の手順を例示すれば次のとおりである。
ア 保全責任者又は取扱者は、秘密区分の指定を受けた原議書を登録する。秘密区分の指定と同時に複製の承認を受けている場合は、複製する文書についてもあわせて登録する。
イ 保全責任者又は取扱者は、登録簿の記録に基づき、原議書及び複製した文書(以下「複製文書」という。)に、登録番号、一連番号、枚数(原議書と複製文書では枚数が異なることが多い。)を表示する。
ウ 電報により配布する場合は、次により行う。
(ア) 原議書の登録及び登録番号等の表示、配布先の登録簿への記録はア及びイの要領による。
(イ) 発信通信所、着信通信所に対し登録番号及び条件を通知する(起案者は、登録番号を発電番号の次に、条件を本文適宜の場所に記載する。)。
(ウ) 着信通信所は、電報訳文紙に登録番号、条件及び枚数を表示する。
(エ) 電報訳文紙に一連番号の表示を必要とする場合(配布先において複製を行う場合等)は、登録を行った管理者から通知を受けて配布先の管理者において表示する。
4 複製等
(1) 秘密の文書等の複製等について
ア 秘の文書等の複製又は製作は、訓令第23条第1項の規定により「管理者又はその職務上の上級者の承認」により行うことができるとしているが、製作する管理者が、複製禁止等の表示及び複製防止の措置が施された場合には、複製を禁止するものとする。
イ 秘密の文書等を複製又は製作する場合は、登録簿の複製・製作の各欄のそれぞれに記録、押印した後行うものとする。
この際、他の管理者等が秘密区分を指定した文書等を複製又は製作する場合における登録簿は別葉として使用する(達第14及び第17条、達別紙第6)。
なお、秘については、真にやむを得ない場合で立会者がいないときは、その理由を摘要欄に記載し、管理者等の許可を受けるものとする(訓令第23条第3項)。
ウ 達第19条に規定する秘密文書等の浄書、印刷、製本及び複写の事務を総務課等に依託する場合における立会者の指定は次により行うものとする。
(ア) 機密及び極秘の文書等にあっては、依託元の管理者等が立会者を指定するものとする。ただし、やむを得ない場合においては、依託先の管理者等と調整し立会者を依頼することができる。
(イ) 秘の文書等にあっては、依託元の管理者等が依託先の管理者等と調整し行うものとする。
(2) 削除
5 伝達、送達及び合議等
(1) 伝達について
ア 伝達とは、知識を相手に伝えることであって、電話、口頭、文書の閲覧、手旗信号等で行うことをいう。
イ 訓令第30条第3項のただし書にいう「真にやむを得ない場合」とは、急を要する場合又は他の手段による伝達が困難な場合で、管理者等が電話による伝達をやむを得ないと判断した場合をいう。
ウ 訓令第30条第4項にいう「略語を用いる等」とは、秘匿略語等第三者に了解され難い略語若しくは符号を用い、又は秘話装置を用いること等をいう。
エ 訓令第30条第5項の規定は、会議、教育、その他執務時において口頭により秘密の知識を伝達する場合、その状況に応じ、会議室等の事前の点検、関係職員以外の者への配慮等盗聴の防止に必要な保全措置を講ずることを定めたものである。
(2) 送達について
ア 送達とは、文書等を物理的に甲から乙へ移動することをいう。
イ 秘密の文書等を職員が携行により送達する場合は、同一施設内にあっては赤色調の容器に、同一施設外にあってはかぎのかかる容器又は厳重な包装により送達することを基準とする(訓令第31条第1項、達第21条第1項及び第2項)。
ウ 訓令第31条第2項及び達第21条第4項の規定による送達の方法は、次に掲げるところによる。
(ア) 秘密の文書等(機密に指定されているものを除く。)は、次に掲げる場合に限り郵送により送達することができる。
a 極秘の指定のあるものについては、職員がその都度携行により送達することが極めて困難であり、かつ、真にやむを得ない場合に限り、陸上幕僚長の許可を得て、郵便法(昭和22年法律第165号)に規定する書留の第1種郵便により送達する場合。
この際における陸上幕僚長への申請は、当該文書等の登録番号、一連番号、件名、送達先及び携行による送達が極めて困難な理由を付すものとする。
b 秘の指定のあるものについては、職員がその都度携行により送達することが困難であり、かつ、やむを得ない場合に限り、管理者等の許可を得て、書留の第1種郵便又は小包により送達する場合。
この際における管理者等の許可は、携行による送達が困難である理由を接受保管簿の摘要欄に記入し、管理者等が押印することにより行うものとする。
(イ) 秘密の文書等(機密に指定されているものを除く。)の形体、重量、構成材質等から、携行又は郵送による送達ができない場合又は不適当な場合は、達第21条第2項の定めるところによる。
エ 郵送のための最寄りの郵送機関までの運搬は、達第21条第1項第2号ただし書に準じ、管理者等の指名する陸曹等に行わせることができる。
オ 達第22条に規定する「あて先」とする者が、管理者の職務上の上級者である場合には、親展の場合を除き、努めて送達先の管理者名を記載するものとする。
カ 達第23条第1項による送達の確認は、送達元の管理者と送達先の管理者との間の確認要領であって、秘密の文書等の送達を業務隊等に委託して行う場合の、送達元と業務隊等との間、業務隊等相互間及び業務隊等と送達先の間における授受の確認は、文書規則その他に定めるところによることとなる。
この際、送達元の管理者は、送達先の管理者に対して、当該送達について電話連絡等を行い、授受の確認を行うものとする。
キ 情報関係部隊等において、秘の文書等を送達する場合(使送する場合を除く。)、外封筒のあて先は、駐屯地業務隊長(総務班長気付)(駐屯地業務隊を置かない駐屯地にあっては、駐屯地業務を担当する部隊等の長(総務班長に準ずる者気付))とする。
ク 秘の文書等において、外封筒と内封筒のあて先が異なる場合には、内封筒に表示してある秘密区分及びあて先を文書規則別紙第11の書留原簿の摘要欄に記載することが望ましい。
(3) 合議等時の保全措置について
機密又は極秘の文書又は図画の合議等は、関係職員が携行して直接行わなければならない(達第24条第1項)。したがって合議等を関係職員以外の庶務係や秘書等に委託すること、供覧者から供覧者へ回覧すること及び合議等を受ける者の机上に置き去りにすること(これについては秘も同様)等は行ってはならない。
6 接受、保管及び破棄等
(1) 接受について
ア 秘密の文書等の接受、登録の事務と、一般文書の接受、受付、配布等の事務とは同一の者が行わないことが望ましい。
イ 秘密文書等を受領した管理者は、当該文書等の各ページ中央に、当該管理者が別紙第2の基準に基づいて定めた固有の識別
記号のスタンプを押印し、不正な複写が行われた際の追跡調査を可能とする措置を講ずるものとする。ただし、野外に使用する文書等で判読が困難になる文書及び複写防止用用紙を使用した文書は除くものとする。
また、他機関等へ配布する文書は、配布する管理者が数字等の識別記号を、各ページ中央に押印するものとする。
(2) 保管について
ア 保管の方法について
(ア) 訓令第37条第1項の規定は、秘密の文書等が保全責任者において一括して保管され、散逸を防止しようとするものである。このため、必要以上の長期間にわたる貸出しを行い、事実上の保管転移とならないように特に留意しなければならない。
(イ) 集中保管の基準については、事務次官から取りあえず現行要領によるべき旨示されているが、集中保管の効果としては、保全設備及び警戒・監視を効率的に実施できること、秘密文書等の所要数を減少できること等、秘密保全上の利点が大きいので、管理者等は、業務に著しい支障のない範囲において、努めて集中保管を行うことが望ましい(達第25条第7項)。ただし、集中保管の結果、長期貸出しを多用してはかえって責任区分が乱れるので注意する必要がある。
イ 保管容器について
(ア) 訓令第39条第1項及び達第26条第1項に規定する「三段式文字盤かぎ」及び「文字盤かぎ」のかかる容器とは、いずれも「さし込み式かぎ」を併用したものをいう。
(イ) 秘の文書等についても、できる限り「三段式文字盤かぎ」の装着された保管容器を使用することが望ましい。
ウ かぎの保管について
保管容器のかぎの保管方法には、保全責任者又は同補助者が常時携帯する方法、駐屯地等内の所定の場所に収納する方法及び当直等に預託する方法の三つが考えられるが、駐屯地等内に保管する場合は、文字盤かぎのかかる容器内に収納するのが望ましい。
また、文字盤かぎの組合せ番号の保全のためには、これを記録しないのが最上の方法であるが、やむを得ず記録しておく場合は一定の数を加減しておく等その保全に創意工夫を凝らしておく必要がある(達第26条)。
エ 保管場所等について
訓令第39条の2に規定する秘密の文書又は図画を保管する場所及び施設についての保全に必要な措置とは、当該保管する場所及び施設の状況に応じて、次に掲げる事項について措置することをいう。
(ア) 保管場所の選定
集中的配置等
(イ) 保全設備の充実強化
a とびら、壁、窓等の補強
b 電子ロック、赤外線警報装置、インターホン等の設置
c 立入制限区域の設定
(3) 閲覧について
秘密の文書等の閲覧は、管理者等の定めるところにより保全に留意して行うものとする。
(4) 破棄について
ア 破棄の立会者を保全責任者及び同補助者以外の者とした趣旨は、当該文書等について保全責任のない者を立会者とすることにより立会の証拠力を高めることにある。したがって、管理者は、部下隊員中に所要の資格を持つ者がいない場合は、達第30条第1項に示された立会者としての資格条件を持つ者を部下隊員以外から求めることが必要である。ただし、この場合は、特に立会者に対する秘密保全について留意する必要がある。
イ 破棄する場合における管理者(機密及び極秘についてはその指定者。以下このイについて同じ。)の承認は、接受保管簿又は保管簿の摘要欄又はその右余白に、破棄の理由又は根拠を記載し、これに管理者が押印することにより、又破棄後における管理者への報告は、当該簿冊の破棄欄に管理者の押印を受けることにより、それぞれ行ったものとみなす(達第30条第3項及び同条第4項)。
ウ 破棄証拠残片には、達第30条第3項第1号に例示した部分を含んでおれば十分であり、件名は含めないものとする。ただし、件名以外に当該文書又は図画であることを確認し得る部分がない場合においてはこの限りではないが、この場合は当該残片の保管に特に注意する必要がある。
エ 破棄証拠残片は誤って細断又は焼却することが多い。このため、破棄の実施者はもとより、保全責任者、立会者とも破棄証拠残片が確実に残置されているかどうかについて確認する必要がある。
オ 訓令第46条第2項に規定する破棄方法には、消去を含むものとする。
カ 秘密の文書及び図画のうち、マイクロフイルム化及び電磁的記録をした原議書の取扱いについては、文書規則第42条第1項の例により措置するものとする。
(5) 機密又は極秘の文書等の返却、破棄について
ア Aで製作、指定し、Bに送達した機密又は極秘の文書等で、Bにおいて破棄できるのは、訓令第45条第2項(物件に限る。)又は第46条第3項による場合のみであり、この場合以外はすべてAに返却しなければならない。
イ 返却を受けたAにおいては、当該文書等につき、脱ページその他保全について事故の有無を確かめ、異常のある場合は、訓令第9条及び達第47条の措置をとらなければならない。
ウ Aに返却された文書等は、訓令第46条第1項に規定する指定者の承認を得て、前号の確認を了した後破棄すること(保存期間が満了する前の文書又は図画については、回収し、又は返却を受けたAにおいてそれと同一のものを保存している場合に限る。)。
(6) 紛失時の措置について
訓令第9条及び達第47条に示されている紛失時の措置は、それぞれの立場において適切な措置を講ずるとともに、遅滞なく上司に報告して指示を受け、次にとるべき手段を講ずるのがその趣旨であり、いたずらに報告のみで事足れりとするものではない。
7 点検・検査等
(1) 点検、検査等について
ア 訓令第42条第1項及び達第44条第1項に規定する秘密の保全の状況についての定期検査は、次の事項を含むものとする。
(ア) 秘密の文書等を保管する場所及び施設(レイアウト、窓、壁、かぎ、警報装置等)、保管容器、複写機、焼却炉(場)、細断機等
(イ) 秘密の文書等の複製、製作、保管、貸出し、受領書の授受、破棄等の状況
イ 訓令第42条第1項及び達第44条1項に規定する検査実施時期の基準の範囲は、当該基準月の前2箇月以内、遅くなる場合は、検査結果報告期日に間に合う期間内までに実施することとなる。この期間に実施できない場合は、達第44条第1項ただし書により、管理者又は他の者に命じて検査を実施させることができる。
ウ 管理者等は、アに規定する事項について随時点検を行い、保全状況の常時掌握に努めるものとする。点検時、不適当と認められた事項は速やかに改善に努めるものとする。
エ 達第48条(別紙第16)に示された報告様式中、指定件数とは当該報告対象期間中に新たに秘密区分を指定した秘密の件数を、指定部数とは当該報告対象期間中に製作した秘密文書等の数をいう。したがって、秘密区分が既に指定されているものについて当該報告対象期間中に100部複製した場合は、指定件数0、指定部数100となる。
(2) 保全教育について
ア 訓令第7条の2及び達第46条の3に規定する保全教育は、学校等の課程教育及び各級部隊等の練成訓練において実施するものとする。
なお、練成訓練には関係職員に対する保全業務遂行に資する専門的知識を付与するための集合訓練等を含む。
イ 保全教育は、保全意識の定着・向上及び保全関係規則の徹底を図ることを目的として、幹部、陸曹、陸士等それぞれの地位、職責、経歴等の特性に応じた教育を実施するものとする。この際、教育内容は、精神訓話的あるいは抽象的なものに偏することなく、具体的事例を駆使した実戦的かつ実用的な教育内容を盛り込む必要がある。
ウ 保全教育の実施状況について、達第48条(別紙第16)に示された報告様式中、第4項その他参考事項として教育内容、実施時間等を報告するものとする。
8 その他
(1) 立入禁止の掲示等について
訓令第21条にいう「立入禁止に必要な措置」とは、立入りを禁止した場所への侵入、秘密の文書等の窃取、破壊等を防止するために必要な保全設備の付設、施設の補強及び改修、警備員の配置等をいう。
(2) 会議又は教育等時の筆記について
会議又は教育等時において秘密事項を筆記する必要がある場合は、管理者等において特定のノートを指定してこれを筆記させ、筆記の行われたノートは、必要に応じ秘密区分を指定して秘密の文書とするか、又は秘密区分指定前の文書として第2項(3)の要領により保全するのが適当である(達第36条)。